この春、北御堂(本願寺津村別院)を舞台に初開催された「北御堂芸術祭 あそべばアート」。
アート展示とマルシェがひとつにつながり、誰もが気楽に参加できる“場と時”をひらく、まちの真ん中の芸術祭です。アトリプシーは、3月20日(金)〜22日(日)のマルシェ期間に出店しました。
3日間を振り返って、まず最初に感じるのは、たくさんの方と出会えたことへの感謝です。
会場には、アートに関心のある方はもちろん、たまたま立ち寄ってくださった方、北御堂という場の空気に惹かれて訪れた方など、さまざまな方が足を止めてくださいました。
アトリプシーは、病気や治療、外見の変化、気持ちの揺らぎなど、言葉にしづらいケアの領域に、デザインや表現を通して触れていくため、活動の内容を一言で説明するのが難しい場面も少なくありません。けれど今回の出展では、お話しするなかで、「なるほど、そういうことなんですね」「それ、すごく大事なことですね」と受け取ってくださる方が多く、アトリプシーが大切にしていることが、少しずつでも伝わっていることを感じました。
偶然の出会いがつながっていく場
イベント中、とても印象的だったのは、人と人が自然につながっていく瞬間が何度もあったことです。
別々に来られた方同士が、その場で言葉を交わし、共感し合い、思いがけず会話が広がっていく。そんな場面に立ち会うたびに、アトリプシーがなければ出会わなかったかもしれない人たちが、同じタイミングでそこにいて、ゆるやかにつながっていく。それは偶然のようでいて、とても尊い出来事だったように思います。何かを「売る」「見せる」だけではなく、そこにいる人同士のあいだに、小さな関係性が生まれていく。
その風景を目の前で見ることができたのは、今回の出展の大きな喜びのひとつでした。
「ケア」は、もっとひらかれたものであっていい
アトリプシーは、治療や福祉の現場だけに閉じないケアのあり方を考えています。
ケアは、困っている人だけのものでも、特別な知識がある人だけのものでもなく、本来はもっと日常のなかにあってよいものだと思っています。北御堂芸術祭のように、アートをきっかけに人が集まり、自由に行き交う場に出展したことで、その思いを改めて強くしました。
「ケア」という言葉に、重さや構えを感じる方もいるかもしれません。
でも実際には、誰かの話を少し丁寧に聞くことや、心が少し軽くなる色やかたちに触れること、自分らしさを取り戻すきっかけに出会うことも、ケアの一部なのではないかと思います。
今回の出展を通して、アートやデザインには、人の気持ちをそっとほどいたり、自分自身に戻るきっかけをつくったりする力があることを、あらためて実感しました。
これからにつながる3日間
今回の出展は、作品や商品を紹介する機会であると同時に、アトリプシーのこれからを考える時間でもありました。
どんな場所で、どんな人に、どう届けていくのか。
何を入り口にすると、より自然に伝わるのか。
ケアと表現を、どう社会にひらいていけるのか。
そのヒントを、たくさん受け取った3日間だったように思います。
足を運んでくださった皆さま、気にかけてくださった皆さま、本当にありがとうございました。
あたたかく、やさしく、そして深くつながることのできた時間は、アトリプシーにとって大切な財産になりました。
これからもアトリプシーは、自己表現を通して自分をケアし、その輪が他者へ、そして社会へとひらいていくような場やものづくりを続けていきたいと思います。









































































































