2026年7月9日、市立豊中病院にて、AYA世代のがん患者・経験者の方やご家族を対象としたインクアートワークショップを実施しました。
テーマは、「ことばにならない気持ちを、色にしてみる。」
好きな色を選び、インクを落とし、風を送りながら、偶然に生まれていく色やにじみを楽しみます。上手に描くことや、きれいな作品を完成させることが目的ではありません。
色を選ぶこと。
にじみを眺めること。
思いがけず生まれた形を面白がること。
そして、同じテーブルを囲んだ人と、
「その色、素敵ですね」
「どうしてその色を選んだんですか?」
そんな何気ない会話を交わすこと。
今回つくりたかったのは、病院の中で「患者として頑張らなくていい時間」でした。
アトリプシーがこれまで行ってきたインクアートワークショップのアンケートでも、「正解がない、というのが良い」「無心になって、自分の“今ここにある気持ち”と向き合えた」「自分と向き合う時間を、しんどくなる前に取ろうと思った」「他の人の表現を見て、世界を見る目もそれぐらい違うのではないかと感じた」といった声が届いています。
また、病院という場所でこうした時間を持つことについて、「抗がん剤中の出口が見えない一番辛い時に、このような場があるとよかった」「新鮮。病院じゃないみたい」「病院がホッとできる場所に近づく気がしました」という声もありました。
アートが病気を治すわけではありません。
けれど、表現することをきっかけに、自分の感覚に触れたり、誰かと自然に言葉を交わしたり、「患者」だけではない自分に戻れる時間をつくることはできる。今回、市立豊中病院という医療の場で、豊中市福祉部地域共生課、市立豊中病院のみなさまと一緒に、その小さな一歩を踏み出せた気がしています。
ご参加くださったみなさま、そしてこの時間を一緒につくってくださったみなさま、ありがとうございました。アトリプシーはこれからも、あいだに生まれるケアのかたちを、さまざまな場所でつくっていきます。またお会いしましょう!





























